それでも参議院選挙に行くべき3つの理由

舛添元都知事の報道が盛んな今日この頃、来るべき都知事選挙に向けて都知事候補が誰になるかという話題で世間は持ちきりだ。それに比べると参議院選挙に関する報道はかなり少ないように見受けられる。マスコミというのは営利企業だから、視聴率と報道の頻度は連動していると言って良く、世間の関心もそれを写していると思われる。つまり参議院選挙に関する世間の注目度はかなり低いと言わざるを得ない。

確かに今回の参議院選挙、注目されない理由がいくつかある。まず参議院選挙の構造上、今回の選挙で政権交代が起こり得ないということ。また政権に特に失策が見当たらず、醜聞も少ない(ように見える)こと。そして憲法問題以外の争点で各政党の主張が似ていて、全てもっともらしく見えること。何より政治不信や政治的無関心がはびこっていること。

私はこれらを踏まえてなお、今回の参議院選挙に投票しなければいけない理由が3つあると思う。

 

1:低迷する投票率と劣化する政治

前回の国政選挙の投票率をご存知だろうか?衆議院が52%、参議院も同じく52%で、これはそれぞれ史上最低と過去ワースト3の低投票率となっている。低投票率で起こってくるのは政治家の固定化だ。現職や世襲といった元からの支援者を多く抱える議員、特定の団体から絶大な支持を得ている議員が当選しやすくなり、そうではない国民一人一人の声は届かなくなっていく。その結果、当選した政治家は広範な国民の声を汲み取るよりかは、一部の支援者を向いた政治を行いがちになり、もっと酷くなると政治とカネの問題を始めとする議員として不適格な行為に手を染めていくだろう。こうした状況と政治不信は鶏と卵のような関係になっているのだが、ここらで一度断ち切っておかねば延々と負のスパイラルを描き続けることになる。選挙は国民が政治家をしっかり見ていることを表明する場でもあるのだ。

 

2:民主主義の実現にかかるコスト

日本は憲法によって民主主義国家であることが定められているが、実際に民主主義的な政治を実行しようとすると非常に多額のコストがかかる。それは選挙費用から議員報酬、政党交付金に議会運営費その他と多岐に渡り、全てが税金で賄われている。国政となると選挙費用だけでも500億円に上り、有権者1人当たりに直すと500円だ。純粋に勿体無い。因みに前述の投票率から考えると、選挙に行った人と行かなかった人で同じ500円を払っておきながら、前者は1000円分の意見を出し、後者は丸々損したことになる。もっとも、自分に入った1票の価値をそうやって見積もっている政治家がどれくらいいるのかは不明だが。あ、それとあなたが今投票しないまま決まろうとしている議員の年収は3400万円です。

 

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3:18歳選挙権で変わること

ここだけは、“若者”が“今回”の参議院選挙に行かなければいけない理由だ。今回から18歳選挙権が認められ、240万人の若者が新たに選挙権を得ることになる。それを意識してか、各政党は若者を取り込むための政策を盛んに打ち出している。自民党は今まで作ってなかった給付型奨学金を急に創設すると言い出し、民進党は11項目ある公約の2つ目に子ども・若者対策を挙げた。その他の政党も同様だ。だが、ここで若者が投票に行かなかったらどうなるだろうか。現在の20代と比べると、65歳以上の方の人口は2倍以上、そして投票率も約2倍あり、単純な票数では4倍以上にも上っている。今回のように18歳選挙権や若者対策で盛り上げても投票率が上がらなければ、いよいよ政治家は若者対策をしなくなるだろう。選挙権がこれ以上低年齢化することが考えにくい中、政治家が10代、20代をちゃんと見てくれる最後のチャンスなのかもしれないのだ。選挙に行こう。自分のために。

この記事を書いている間に少しだけ嬉しいニュースがあった。今回の参議院選挙、全国で真っ先に投票したのが18歳の女子高生だというのだ。この女の子は少なくとも今の政治に絶望することもなく、また無関心であることも選ばなかったのだ。私も彼女の期待に応えられるような政治家を目指し頑張ろう。