若者だって経済成長を見てみたい

私は現在25歳だ。生まれた年は平成3年で、諸説あるにせよ概ねバブル崩壊と同時期に生を受けたことになる。私が10歳の頃には「失われた10年」という言葉ができ、20歳の頃には「失われた20年」、そして現在は「失われた25年」という言葉に“進化”した。実感として経済成長を知らずに生きてきた我々若者世代は父祖の味わってきた経済成長に対して憧憬を持っているといっても過言ではない。

 

今の若者世代が自民党政権を強烈に支持しているのもそこらへんに理由があるのではないだろうか。我々が未だ見たことのない経済成長を第一の目標に掲げる安倍政権は、その安定した議席数から強力な金融政策を打ち出していることも含め、若者から過半数の支持を受けている。反面、民進党の支持率は20代で1.4%だ。

 

しかし本当に欲しいのは経済成長かと言われればそれは違うはずなのだ。若者が欲しいのは安定した雇用であり、収入であり、将来不安なく暮らせる社会のはずだ。つまり本当に欲しいものは“我々の分け前が増える”経済成長だ。そしてそれは現在達成されていない。若者の平均収入は平成4年の324万円をピークに平成27年現在の302万円まで漸減し続けている。実質GDPはこの間100兆円近く増えたにもかかわらずだ。

 

もちろん最近よく聞く「経済成長はもう必要ない。」とか「ゼロ成長でも心の内面が幸せならいいじゃないか。」なんていう言説(こういう記事だ:経済成長は永遠なのか https://goo.gl/nYfB9a)に耳を貸す気は一切ない。特にそれを高度経済成長やバブルの恩恵を受け切った人から聞く限り。しかしGDPが増えて経済成長しても若者は全く恩恵を受けないのなら今こそ我々は声を上げるべきだろう。「若者に回されるはずのお金を使って“分け前の無い”経済成長を強いるな!」と。日本の成長は人に支えられてきた。目先だけの数字に囚われて人への投資を怠るのであれば、それは未来の経済成長食いつぶすだけの結果となるだろう。